STORY
斬新な面白さでマカロニ・ジャンルを確立した痛快作
メキシコ国境の町に一人の流れ者がやって来た。ジョーと名乗るそのガンマンは、町を牛耳る二大勢力、悪徳保安官バクスター一家と情無用の悪党ロホ一家を争わせ、一挙に共倒れさせようと画策するが…。黒澤時代劇『用心棒』を西部劇にリメイク。目深に被ったハット、無精ひげにシガーをくわえた正体不明のガンマンのキャラは、映画史上のアイコンとなり、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』PART2と3にも引用された。今なおポンチョの着こなし宇宙一の座に揺るぎない、イーストウッドのクールな魅力が炸裂する第1弾。
【クリント・イーストウッド主演、ジャン・マリア・ヴォロンテ共演、セルジオ・レオーネ監督、エンニオ・モリコーネ音楽/カラー・スコープサイズ、上映時間:1時間39分/イタリア・スペイン・西ドイツ合作/イタリア公開:1964年9月12日、日本公開:1965年12月25日、アメリカ公開:1967年1月18日】
© 1964 Unidis, S.A.R.L. All Rights Reserved. 日本上映権権利元:黒澤プロダクション
© 1964 Unidis, S.A.R.L. All Rights Reserved. 日本上映権権利元:黒澤プロダクション
二人の賞金稼ぎの共闘と友情が胸打つマカロニ代表作
大悪党エル・インディオが脱獄し、1万ドルの賞金が懸けられた。インディオ一家を追う2人の賞金稼ぎ、若きモンコとモーティマー大佐は商売敵だったが、一家全員の賞金山分けを条件に手を組むことに。しかし大佐には別の目的があった…。前作よりも一段と際立つイーストウッドのカッコ良さ、眼光鋭い新キャラ、リー・ヴァン・クリーフの堂々たる風格、悪役ヴォロンテの複雑怪奇な個性がドラマを膨らませ、面白さ倍増。フラッシュバックとパンフォーカス撮影を駆使したレオーネのスタイリッシュな演出も絶好調の第2弾。
【クリント・イーストウッド主演、リー・ヴァン・クリーフ、ジャン・マリア・ヴォロンテ共演、セルジオ・レオーネ監督、エンニオ・モリコーネ音楽/カラー・スコープサイズ、上映時間: 2時間12分/イタリア・スペイン・西ドイツ合作/イタリア公開:1965年12月18日、日本公開:1967年1月20日、アメリカ公開:1967年5月10日】
© 1965 P.E.A. Films, Inc. All Rights Reserved
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タランティーノ絶賛!アクションと笑い満載の超大作
南北戦争下、賞金稼ぎのブロンディとお尋ね者のトゥコは、いかさまを仕組んでは巻き上げた賞金を山分けにしていた。ある時、瀕死の南軍兵士から軍資金20 万ドルの隠し場所を訊き出した二人は、その地に向かう途中、運悪く北軍の捕虜に。そして捕虜収容所長のエンジェル・アイズもまた20万ドルの行方を追っていた…。レオーネ版『戦場にかける橋』ともいうべき3 時間に及ぶ超大作。 “いい奴、悪い奴、汚い奴” というふざけた原題通りコメディ色が強まり、エキサイティングな見せ場もたっぷり。圧倒的ヴォリュームの第3弾。
【クリント・イーストウッド主演、リー・ヴァン・クリーフ、イーライ・ウォラック共演、セルジオ・レオーネ監督、エンニオ・モリコーネ音楽/カラー・スコープサイズ、上映時間:2時間58分/イタリア・スペイン・西ドイツ合作/イタリア公開:1966年12月23日、日本公開:1967年12月23日、アメリカ公開:1967年12月29日】
© 1966 P.E.A. Films, Inc. All Rights Reserved.
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★3部作の登場人物は似通っているが、物語上の繋がりは一切ないので、どの順番で観てもOKだ。
COMMENTあいうえお順 敬称略
荒木飛呂彦(漫画家)
石津文子(映画評論家)
鬼塚大輔(映画評論家、「セルジオ・レオーネ」(フィルムアート社刊)翻訳者)
小島秀夫(ゲームクリエイター)
ギレルモ・デ・オリヴェイラ(『サッドヒルを掘り返せ』 監督)